少女七竈と七人の可愛そうな大人
少女七竈と七人の可愛そうな大人 桜庭一樹著
誰もが振り返るかんばせを持つ七竈は、その容貌だけでなくいんらんである母の事もあって、小さな世界での生きづらさを感じずにはいられない。それを支えるのは、鉄道模型の数々と、同じく美しいかんばせを持つ幼馴染の雪風であった。
七竈の母、川村優奈の視点から彼女の過去を『辻斬りのように/五月雨のような』としてはさみ、その他七話からなります。七竈、川村家に迎えられた犬、雪風、雪風の母多岐などと、各話で視点が違っていて、様々な角度からの少女七竈を垣間見る事が出来ました。
七竈と雪風、二人一緒の時がいつまでも続く、続いて欲しいという思いがどちらにも強くあって、それでもいつまでも一緒ではいられないのだと心構えの時を意識する雪風の心持ちが強く伝わってくる『五話 機関銃のように黒々と』が好きでした。それから『六話 死んでもゆるせない』から最終『七話 やたら魑魅魍魎』での、七竈と母のやり取りと、少女から抜け出し始めた七竈の変化が凄く良かったです。
愛憎入り混じった母との関係性というある種の呪いというか呪縛から這い出す少女の物語なのだけれど、踏み出してなお物悲しさを誘われるのは、別離ということが主軸にあるからなのだろうなと思います。
いんらんで自由奔放に旅に出る七竈の母優奈も、まったくもって駄目な女だと嫌う事も出来ないのは、白っぽい丸である事に足掻く様に共感を覚えるからだろうし、彼女もまた七竈と同じように母という呪縛に縛られていたのだからだと思います。
この本はもうずっと気になっていたのだけれど、ようやく読むことが出来て満足です。装丁にとても目をひかれていたのだけれど、先日読んだ『花宵道中』でもイラストを担当されていた、さやかさんです。桜庭作品はこれで二冊目ですがこちらの方が好みでありました。
誰もが振り返るかんばせを持つ七竈は、その容貌だけでなくいんらんである母の事もあって、小さな世界での生きづらさを感じずにはいられない。それを支えるのは、鉄道模型の数々と、同じく美しいかんばせを持つ幼馴染の雪風であった。
七竈の母、川村優奈の視点から彼女の過去を『辻斬りのように/五月雨のような』としてはさみ、その他七話からなります。七竈、川村家に迎えられた犬、雪風、雪風の母多岐などと、各話で視点が違っていて、様々な角度からの少女七竈を垣間見る事が出来ました。
七竈と雪風、二人一緒の時がいつまでも続く、続いて欲しいという思いがどちらにも強くあって、それでもいつまでも一緒ではいられないのだと心構えの時を意識する雪風の心持ちが強く伝わってくる『五話 機関銃のように黒々と』が好きでした。それから『六話 死んでもゆるせない』から最終『七話 やたら魑魅魍魎』での、七竈と母のやり取りと、少女から抜け出し始めた七竈の変化が凄く良かったです。
愛憎入り混じった母との関係性というある種の呪いというか呪縛から這い出す少女の物語なのだけれど、踏み出してなお物悲しさを誘われるのは、別離ということが主軸にあるからなのだろうなと思います。
いんらんで自由奔放に旅に出る七竈の母優奈も、まったくもって駄目な女だと嫌う事も出来ないのは、白っぽい丸である事に足掻く様に共感を覚えるからだろうし、彼女もまた七竈と同じように母という呪縛に縛られていたのだからだと思います。
この本はもうずっと気になっていたのだけれど、ようやく読むことが出来て満足です。装丁にとても目をひかれていたのだけれど、先日読んだ『花宵道中』でもイラストを担当されていた、さやかさんです。桜庭作品はこれで二冊目ですがこちらの方が好みでありました。
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辻斬りのように男遊びをしたいな、と思った。ある朝とつぜんに。そして五月雨に打たれるように濡れそぼってこころのかたちを変えてしまいたいな。(本文より)
上記に引用したのは七竈の母・優奈の独白部分。ある朝とつぜんに思い立ち、いんらんな女へと変貌するべく...
2008/02/18(月) 18:00:57 | 今夜、地球の裏側で
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